※時代の始まりと終わりについては、歴史学上いくつかの区分があります。年代はおおよその目安として記載しています。
日本の歴史をざっくり見ると
- 旧石器時代:狩りや採集をしながら移動して暮らす。
- 縄文時代:土器を使い、定住する生活が広がる。
- 弥生時代:水田稲作が広まり、各地に有力な集団や国が生まれる。
- 古墳時代:大きな古墳が造られ、ヤマト政権が勢力を広げる。
- 飛鳥・奈良時代:天皇を中心とした律令国家がつくられる。
- 平安時代:貴族文化が栄え、後半には武士が力を持つ。
- 鎌倉時代:武士による本格的な政権が始まる。
- 南北朝・室町時代:朝廷や武士の争いが続き、やがて戦国時代へ向かう。
- 戦国・安土桃山時代:戦国大名が争い、織田信長・豊臣秀吉が全国統一を進める。
- 江戸時代:徳川幕府のもとで約260年にわたる武家政治が続く。
- 明治時代:幕藩体制から近代的な中央集権国家へ大きく変わる。
- 大正時代:政党政治や大衆文化が発達する。
- 昭和時代:戦争と敗戦を経験し、その後は高度経済成長を遂げる。
- 平成時代:バブル経済崩壊、災害、インターネットの普及など社会が大きく変化する。
- 令和時代:新型コロナウイルスの流行などを経験しながら現在へ続く。
旧石器時代
約3万8000年前〜約1万6000年前
日本列島では旧石器時代から人々が暮らしていました。当時の人々は石を打ち欠いて作った石器を使い、動物を狩ったり木の実などを採集したりしながら生活していました。
現在より海面が低かった時期もあり、日本列島の形は現在とは異なっていました。大型動物を追いながら移動する生活が中心で、本格的な農耕はまだ行われていませんでした。
縄文時代
約1万6000年前〜紀元前1千年紀ごろ
気候が暖かくなると森林が広がり、人々は狩りや漁、木の実の採集などを組み合わせながら暮らすようになります。縄文土器が使われるようになり、竪穴住居を建てて同じ場所に長く暮らす集落も各地に生まれました。
栗などの植物を積極的に利用した痕跡も見つかっています。また、土偶や装飾品なども作られ、単に食料を集めるだけではない豊かな文化が育っていたことが分かっています。
弥生時代
紀元前1千年紀ごろ〜3世紀ごろ
中国大陸や朝鮮半島との交流を通して水田稲作や金属器などの技術が伝わり、日本列島の社会は大きく変化します。米を蓄えることができるようになると、土地や収穫物をめぐる争いも起こり、集団の間に力の差が生まれていきました。
やがて各地に「国」と呼べるような政治的なまとまりが形成されます。2世紀後半には中国の史書に倭国で大きな争いがあったことが記され、その後、邪馬台国の卑弥呼が倭国の女王として魏へ使者を送りました。
古墳時代
3世紀中ごろ〜7世紀ごろ
各地の有力者が巨大な墓である古墳を造るようになります。特に前方後円墳は各地に広まり、近畿地方を中心としたヤマト政権が地方の有力者と関係を結びながら勢力を拡大していったと考えられています。
中国大陸や朝鮮半島との交流も続き、鉄器、文字、土木技術などさまざまな技術や文化が日本へ伝わりました。後の天皇を中心とする国家につながる政治体制が少しずつ形成されていきます。
飛鳥時代
6世紀末〜710年ごろ
飛鳥時代には、豪族がそれぞれ大きな力を持っていた政治から、天皇を中心とする国家へ変えていこうとする動きが進みます。中国や朝鮮半島の制度や文化を積極的に取り入れた時代でもあります。
- 6世紀ごろ、百済から仏教が伝えられ、日本でも寺院や仏像が造られるようになる。
- 推古天皇の時代には厩戸王(聖徳太子)や蘇我馬子らが政治を進める。
- 645年、中大兄皇子や中臣鎌足らによる政変をきっかけに政治改革が進む。
- 672年、壬申の乱を経て天武天皇が即位する。
- 701年、大宝律令が制定され、律令にもとづく国家体制が整えられる。
- 『古事記』や『日本書紀』につながる歴史書の編纂も進められた。
奈良時代
710年〜794年
710年、現在の奈良市付近に平城京が造られました。唐の都・長安などを参考にした計画都市で、天皇を中心とする律令国家の政治が行われます。
- 遣唐使を中国へ派遣し、政治制度、仏教、学問、文化などを学んだ。
- 712年に『古事記』、720年に『日本書紀』が完成する。
- 各地の地理や産物、伝承などをまとめた『風土記』が編纂される。
- 和歌を集めた『万葉集』が成立する。
- 唐などの大陸文化の影響を受けた天平文化が栄える。
- 聖武天皇の時代には東大寺の大仏や国分寺などが造られる。
- 正倉院には聖武天皇ゆかりの品をはじめ、日本だけでなく大陸との交流を示す品々が残された。
称徳天皇の時代につくられた「百万塔陀羅尼」も有名です。小さな木製の塔に印刷した経文を納めたもので、年代の分かる現存印刷物として世界でも非常に古いものの一つです。
平安時代
794年〜12世紀末ごろ
794年、桓武天皇が都を平安京、現在の京都へ移しました。平安時代の前半には天皇や貴族を中心とした政治が続き、特に藤原氏が天皇家と婚姻関係を結んで大きな力を持つようになります。
- 藤原道長など藤原北家が、摂政や関白として政治の中心を担う。
- 平仮名や片仮名が広く使われるようになり、日本独自の国風文化が発達する。
- 紫式部の『源氏物語』や清少納言の『枕草子』などが生まれる。
- 最澄の天台宗、空海の真言宗など新しい仏教が広がる。
- 後半になると浄土信仰が広まり、極楽往生を願う人々が増える。
一方、地方では土地をめぐる争いや治安維持などを担う武装した人々が力を持つようになります。やがて源氏や平氏など有力な武士の一族が中央政治にも進出し、平安時代の終わりには武士が政治を左右するようになりました。
鎌倉時代
12世紀末〜1333年
源平の争いで平氏を倒した源頼朝は鎌倉を政治の拠点とし、御家人と呼ばれる武士たちをまとめました。これによって、京都の朝廷とは別に武士による本格的な政権が生まれます。
- 源頼朝が鎌倉を中心に武家政権を築く。
- 頼朝の死後は北条氏が執権として幕府の実権を握る。
- 1221年の承久の乱では幕府側が朝廷側に勝利し、幕府の力がさらに強まる。
- 1274年と1281年には元が日本へ攻めてくる元寇が起こる。
- 法然、親鸞、日蓮、道元などによる新しい仏教が広まる。
- 運慶・快慶らによる力強い仏像が造られ、東大寺南大門の金剛力士像などが生まれる。
元寇後は戦った御家人に十分な恩賞を与えることが難しくなり、幕府に対する不満が高まっていきました。
南北朝時代
1336年〜1392年
鎌倉幕府が滅亡した後、後醍醐天皇は天皇中心の政治を行おうとしました。しかし足利尊氏と対立し、朝廷が京都の北朝と吉野の南朝に分かれます。
- 後醍醐天皇が倒幕を呼びかけ、足利尊氏や新田義貞らによって鎌倉幕府が滅亡する。
- 後醍醐天皇の政治に反発した足利尊氏が京都に別の天皇を立てる。
- 後醍醐天皇は吉野へ移り、南朝を開く。
- 全国の武士も南朝側と北朝側に分かれ、各地で争いが続く。
- 1392年、南朝と北朝が統一される。
室町時代
14世紀〜16世紀後半
足利尊氏が京都に幕府を開き、足利氏による室町幕府が始まります。幕府は各地の守護に大きな権限を与え、守護の中には広い地域を支配する守護大名へ成長する者も現れました。
- 足利義満の時代には南北朝が統一され、幕府の力が強まる。
- 中国の明との間で日明貿易が行われる。
- 1419年、朝鮮軍が対馬へ侵攻する応永の外寇が起こる。
- 能・狂言・連歌などの芸能が発達する。
- 茶を楽しむ文化が発展し、後の茶の湯へつながっていく。
- 1467年から応仁の乱が起こり、京都を中心に約11年間戦乱が続く。
北山文化と東山文化
足利義満の時代には金閣に代表される北山文化が栄えました。貴族文化と武家文化、中国から伝わった文化などが組み合わさった華やかな文化です。
足利義政の時代には銀閣や書院造、庭園、茶の湯などにつながる東山文化が発達します。華やかさだけではなく、簡素さや落ち着いた美しさを重んじる文化で、後の日本文化にも大きな影響を与えました。
琉球と北海道
1429年には尚巴志が沖縄本島を統一し、琉球王国が成立しました。琉球王国は日本、中国、東南アジアなどを結ぶ交易によって繁栄します。
北海道南部では本州から渡った人々が館を築き、アイヌの人々との交易を行いました。しかし両者の関係には対立もあり、1457年にはコシャマインを中心とするアイヌ側の蜂起が起こりました。
戦国時代
15世紀後半〜16世紀後半
応仁の乱などによって室町幕府の力が弱まると、各地で戦国大名が独自に領国を支配するようになります。身分や立場が下の者が上の者を倒して力を持つ「下剋上」と呼ばれる動きも目立ちました。
- 各地の戦国大名が城下町を築き、領国を支配する。
- 1543年、種子島に鉄砲が伝わる。
- 1549年、フランシスコ・ザビエルが来日し、キリスト教を伝える。
- 16世紀後半、織田信長が勢力を急速に拡大する。
安土桃山時代
16世紀後半〜17世紀初頭
織田信長と豊臣秀吉によって、長く続いた戦国時代の統一が進められました。信長は室町幕府を終わらせ、商業を活発にする政策などを進めます。信長の死後は豊臣秀吉が全国統一を実現しました。
- 1573年、足利義昭が京都から追放され、室町幕府が事実上終わる。
- 織田信長が安土城を築く。
- 豊臣秀吉が全国統一を進め、刀狩や太閤検地を行う。
- 秀吉は朝鮮半島へ二度にわたって軍を送る。
- 豪華な城郭や障壁画などを特徴とする桃山文化が栄える。
政治史では一般に徳川家康が江戸幕府を開く1603年ごろまでを安土桃山時代としますが、美術史などでは豊臣氏が滅亡する1615年までを含める場合もあります。
江戸時代
1603年〜1867年
1603年、徳川家康が征夷大将軍となり、江戸に幕府を開きました。徳川氏を中心とする幕府と全国の大名が支配する藩が並び立つ「幕藩体制」のもとで、約260年にわたって武家政治が続きます。
- 幕府は大名を統制するため武家諸法度や参勤交代などの制度を整える。
- 17世紀前半にはキリスト教を禁止し、海外との交流を幕府の管理下に置く。
- 江戸・大坂・京都などの都市が発展し、商品経済が全国へ広がる。
- 元禄文化では井原西鶴、松尾芭蕉、近松門左衛門などが活躍する。
- 18〜19世紀には歌舞伎、浮世絵、読本、黄表紙など庶民文化が大きく発展する。
- 葛飾北斎や歌川広重などの浮世絵師が活躍する。
- 1853年、ペリー率いるアメリカ艦隊が浦賀へ来航する。
- 開国後は幕府を続けるか、新しい政治体制をつくるかをめぐって争いが激しくなる。
- 1867年、徳川慶喜が大政奉還を行う。
明治時代
1868年〜1912年
江戸幕府が終わると、明治政府は天皇を中心とする中央集権国家をつくろうとしました。江戸時代の藩を廃止し、欧米の制度や技術を積極的に導入して、日本社会を短期間で大きく変えていきます。
- 1868年、明治政府による新しい政治が始まる。
- 1871年、廃藩置県によって藩が廃止され、府県が置かれる。
- 身分制度の再編、徴兵制、学校制度などの改革が進められる。
- 岩倉使節団を欧米へ送り、政治・産業・教育などの制度を調査する。
- 鉄道、郵便、近代工場などが整備され、文明開化と呼ばれる社会変化が起こる。
- 神仏分離政策をきっかけとして、一部地域では寺院や仏像などを破壊する廃仏毀釈が起こる。
- 1889年、大日本帝国憲法が発布される。
- 1894〜1895年、日清戦争。
- 1904〜1905年、日露戦争。
大正時代
1912年〜1926年
大正時代には都市化が進み、新聞、雑誌、映画などの大衆文化が広がりました。また、より多くの人が政治に参加することを求める動きも強くなり、「大正デモクラシー」と呼ばれています。
- 第一次世界大戦に連合国側として参加し、日本の工業や貿易が大きく成長する。
- 政党を中心とした政治を求める護憲運動が広がる。
- 女性の権利や労働者の待遇改善などを求める社会運動も活発になる。
- 1923年、関東大震災が発生する。
- 1925年、25歳以上のすべての男子に選挙権を認める普通選挙法が成立する。
- 同じ1925年には治安維持法も成立する。
昭和時代
1926年〜1989年
昭和時代は60年以上続き、日本の歴史の中でも特に大きな変化を経験した時代です。前半には戦争へ向かい、1945年の敗戦を境として政治や社会の仕組みが大きく変わりました。後半には急速な経済成長を遂げます。
- 1929年に始まった世界恐慌の影響で日本経済も大きな打撃を受ける。
- 1931年、満州事変が起こり、関東軍が中国東北部へ勢力を広げる。
- 1933年、日本が国際連盟を脱退する。
- 1937年、日中戦争が本格化する。
- 1939年、ヨーロッパで第二次世界大戦が始まる。
- 1941年、日本軍による真珠湾攻撃をきっかけにアメリカなどとの太平洋戦争が始まる。
- 1945年、日本がポツダム宣言を受諾し、第二次世界大戦が終わる。
- 1947年、日本国憲法が施行される。
- 1950年代後半から高度経済成長が進み、工業化と都市化が急速に進む。
- 1964年、東海道新幹線が開業し、東京オリンピックが開催される。
- 1970年、大阪万博が開催される。
- 1973年、第一次石油危機によって高度経済成長が終わりを迎える。
- 1980年代後半には地価や株価が急上昇し、バブル経済と呼ばれる状態になる。
平成時代
1989年〜2019年
平成時代は、昭和後期の好景気から始まりましたが、1990年代初めにバブル経済が崩壊すると、日本は長い経済停滞に入ります。一方で、パソコン、携帯電話、インターネットなどが急速に普及し、人々の暮らしや情報の受け取り方も大きく変わりました。
- 1991年ごろからバブル経済の崩壊が本格化する。
- 1995年、阪神・淡路大震災が発生する。
- 1990年代後半からインターネットや携帯電話が急速に普及する。
- 2000年代には少子高齢化や人口減少が大きな社会問題として意識されるようになる。
- 2011年3月11日、東日本大震災が発生する。
- 地震と津波によって福島第一原子力発電所事故が起こり、原子力発電やエネルギー政策について大きな議論が起こる。
- 2019年4月30日、平成時代が終わる。
令和時代
2019年〜現在
2019年5月1日、皇太子徳仁親王が天皇に即位し、元号が平成から令和へ変わりました。令和に入って間もなく新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、日本社会にも大きな影響を与えました。
- 2019年5月1日、令和に改元される。
- 2020年、新型コロナウイルス感染症が日本でも急速に広がる。
- 2021年、延期されていた東京オリンピック・パラリンピックが開催される。
- 2024年1月1日、能登半島地震が発生する。
日本の歴史は、もちろん令和で終わったわけではありません。今起きている出来事も、時間がたてば歴史の一部として振り返られることになります。
日本の歴史は政治だけでなく暮らしも変わってきた
日本の歴史を大きく見ると、弥生時代には各地に国が生まれ、古代には天皇を中心とした国家が整えられました。その後、平安時代の終わりから武士が力を強め、鎌倉・室町・江戸と長い武家政治の時代が続きます。
明治維新によって武家政治が終わると、日本は欧米の制度や技術を取り入れて近代国家へ変化しました。昭和には戦争と敗戦を経験し、戦後は経済成長によって人々の生活も大きく変わります。
しかし歴史を理解するには、将軍や天皇、戦争だけを見るのでは十分ではありません。食事、衣服、住まい、宗教、文学、芸能、交通など、人々の日常生活も時代とともに変わっています。それらを一緒に見ていくと、日本の歴史は単なる年号の暗記ではなく、現在の私たちの暮らしがどのようにできてきたのかを知る手がかりになります。


